「私は中山研究室にて3年間、 計算科学を用いたリチウムイオン電池・ 燃料電池の正極材料に関する研究に従事し、2014年3月の修士課程修了後に自動車部品メーカーで生産技術 者として勤務しています。現在、入社3年目のエンジニアとして、 新規製品を世の中へ送り出す為の生産工法の確立(鍛造・プレス・ 切削・熱処理・めっき)・新規生産設備の手配、 また既存製品の品質不良発生に対して工程改善を行って解決するこ とを主業務としています。
生産技術という仕事は毎日当たり前のように部署間(現場,設計, 品管等)・社外(設備・金型メーカ等) の人と連携することで業務を進めていきます。その中で自分の意見や事実を簡潔に伝えるコミュニケーション能力 や、 多大な業務量をこなす為に計画的な仕事の進め方が必須となってい ます。このようなチカラは人から聞いたり、 文献を読むだけで身に付くものでは絶対にありません。 自分自身もまだまだ半人前で未熟な社会人ですが、日々、仕事を精一杯こなしていけるのは学生時代に”研究室” という小さな社会の中で、先生や先輩・同期・ 後輩と切磋琢磨できる環境があり、今に活きているからです。
最後に学生の皆さんに伝えたいのは、 研究内容のテーマ自体が重要なのではなく、 どのような過程を踏んで物事に取り組めたのかという経験が将来社会で自身の武器になるということです。 失敗を恐れず、 挑戦心をもって貴重な研究室生活を楽しく送ってください。」